今回は、助産師になるための道のりについて、看護系教育機関に10年以上勤務する現役職員がお話しします。
「助産師になりたい」と思っている方へ。助産師は看護師とは異なる独自の資格で、なるためのルートが複数あります。この記事では、現場で見てきたリアルな視点も交えながら解説します。
💡 この記事のポイント
- 助産師になるにはまず看護師免許が必要(ルートは複数ある)
- 最短ルートは4年制大学で同時取得または専門学校+1年制助産学校
- 助産師の定員は少なく、分娩実習の確保が進学の壁になっている
- 少子化により社会的ニーズが変化しつつある職種でもある
この記事の信頼性について
本サイトは、看護系教育機関に10年以上勤務する運営者が運営しています。
- 元 看護専門学校 職員
- 現 看護大学 職員
助産師課程を持つ大学・専門学校の運営に携わってきた現場の視点から、受験生・志望者が本当に必要な情報をお届けします。
助産師とは?看護師との違い
助産師は、妊娠・出産・産後のケアを専門とする医療職です。ドラマ「コウノドリ」でもお馴染みのとおり、正常分娩であれば医師の指示なしに助産行為が行えるのが最大の特徴です。赤ちゃんを取り上げ、へその緒を切る——その瞬間に立ち会えることは、助産師ならではのやりがいです。
| 看護師 | 助産師 |
|---|---|
| 病気・けがのある患者全般のケア | 妊娠・出産・産後ケアに特化 |
| 男女どちらでもなれる | 女性のみが取得できる資格 |
| 看護師国家試験のみ | 看護師国家試験+助産師国家試験の両方が必要 |
助産師になるための3つのルート
助産師になるには、まず看護師免許を取得することが前提です。その上で助産師国家試験の受験資格を得る方法が以下の3つです。
現役職員が解説:助産師を目指す前に知っておくべきこと
やりがい:元気な赤ちゃんが産まれた瞬間の感動
助産師として働く方が口をそろえて言うのが、「赤ちゃんが元気に産まれた瞬間の感動は何にも代えられない」ということです。産声を聞いた瞬間、母親の表情が変わる瞬間——その場にいられることが、助産師の最大のやりがいです。
つらさ:全ての赤ちゃんが元気に生まれるわけではない
助産師の仕事には、深い悲しみと向き合う場面もあります。死産・先天性疾患・新生児の重篤な状態——必ずしも全ての赤ちゃんが元気に生まれるわけではありません。そしてその痛みは、赤ちゃんだけでなく母親・家族にも深く刻まれます。
そのような場面で、家族に寄り添い続けることも助産師の仕事です。精神的なタフさと、自分自身のメンタルケアが求められる職種です。これは現場で働く助産師が最も「つらい」と感じる部分として挙げることが多い現実です。
少子化と助産師の社会的ニーズ
日本の出生数は年々減少しており、助産師の社会的ニーズも変化しつつあります。分娩を取り扱う病院・助産院の数は減少傾向にあり、就職先の選択肢も変わっています。
一方で、既存の助産師が離職しにくい職種でもあるため、「ポストが空きにくい」という構造的な問題も存在します。これは産科病棟の採用枠が増えにくい一因にもなっています。
助産師学校の定員が少ない理由
助産師養成課程の定員が少ないのには、明確な理由があります。カリキュラム上、一定数以上の分娩介助実習を経験しないと卒業できないという国の基準があるためです。
学校が受け入れられる学生数は、連携している分娩施設で確保できる分娩数に依存します。出生数が減る中でこの分娩数を確保することが難しくなっており、定員を増やしたくても増やせないという構造になっています。これが助産師志望者にとって「狭き門」である本質的な理由です。
💡 進路相談の現場から
「助産師になりたい」と相談に来る学生に、私が必ず伝えることがあります。それは「助産師課程に進めない可能性も想定した上で、看護師としての自分のビジョンも描いておくこと」です。狭き門ではありますが、看護師としての経験を積んでから改めて助産師を目指す道もあります。焦らず、しっかり準備することが大切です。
助産師課程のある学校を探すには
助産師課程のある大学・助産師学校は全国に存在します。まずは資料請求で各校のカリキュラム・定員・選考方法を比較することをおすすめします。
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まとめ
助産師になるための道のりを整理すると、以下のようになります。
| ルート | 期間 | こんな人に向いている |
|---|---|---|
| ①専門学校+助産学校 | 4年 | まず看護師として経験を積みたい人 |
| ②4年制大学で同時取得 | 4年 | 最短で助産師になりたい・成績に自信がある人 |
| ③大学+大学院 | 6年 | 研究・教育職・高度専門職を目指す人 |
助産師は、命の誕生に立ち会える唯一無二の職業です。簡単な道ではありませんが、それだけのやりがいがある仕事でもあります。まずは気になる学校の資料を取り寄せ、じっくり検討してみてください。

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