「大学と専門学校、どっちがいいんですか?」
オープンキャンパス、進路ガイダンス、個別相談で毎年いちばん聞かれる質問です。。。
たいていのサイトは当たり障りのないことしか書いてない。
なので、看護教育の現場で働いている人間として、パンフレットには書けない本音をここでこっそり書いておきます。進路に迷ってる人の役に立てばうれしいです。
先に結論だけ言っておくと、どっちを出ても看護師の資格は同じです。国家試験もまったく同じ。だから「大学のほうがいい看護師になれる」みたいな話ではありません。違うのは、年数とお金と、取れる学位や保健師資格、そして卒業したあとの道の広がり方。早く働きたいか、じっくり4年いきたいか。お金を抑えたいか、大卒の肩書きや保健師まで取りたいか。
要は「何を優先するか」だけ。以下、表で整理しつつ、メリットもデメリットも遠慮なく書いてい見ました。
💡 この記事のポイント
- 大学(4年)と専門学校(3年)で取れる看護師資格は同じ、国家試験も一緒
- 大学は学士の学位・保健師や助産師の道・大学院進学に開かれている
- 専門学校は3年で資格が取れて学費が安い、地元就職に強い
- 初任給の差は専門卒と大卒で月1万円ほど(病院による)
- 大学でも専門でも、いちばん大事なのは現役で国家試験に受かること
看護大学と看護専門学校の違いを一覧で比較
まずは表でざっくり比べる
細かい話は後回しにして、まず全体像をどうぞ。「だいたいこうですよーーー」という傾向で、学校ごとに例外はあるので、そこは他のページで調べてください。
| 項目 | 看護大学 | 看護専門学校 |
|---|---|---|
| 修業年限 | 4年 | 3年(4年制もあり) |
| 取得できる称号 | 学士(看護学) | 専門士(大学編入の道あり) |
| 看護師受験資格 | 取得できる | 取得できる |
| 保健師・助産師 | 選択制で目指せる学校が多い | 原則なし(別途進学が必要) |
| 学費の目安(総額) | 国公立 約250万円/私立 約500〜700万円 | 約100〜500万円 |
| 入試難易度 | 学校による(共通テスト中心の国公立は特に) | 大学より入りやすいが一部は高難易度 |
| 授業の特徴 | 一般教養・研究・理論も学ぶ | 実習中心・実践的・少人数 |
| 現場入り | 専門学校より1年遅い | 1年早く働き始められる |
| 初任給 | 専門卒より月1万円ほど高い傾向 | 大卒よりやや低めだが1年早く稼げるので+400万はあると思える |
| 向いている人 | 保健師志望・進学志向・将来の管理職 | 早く働きたい・学費を抑えたい・地元就職 |
※学費・初任給・難易度は学校や地域・年度によって変わります。志望校の最新の募集要項で必ず確認してください。
取れる資格は同じ、でも「その先」が違う
。看護師の国家試験は、大学だろうと専門学校だろうとまったく一緒。看護師の国家試験は、大学だろうと専門学校だろうとまったく一緒。大事なことなので2回。受験資格も合格ラインも一緒です。そして現場に出たら、患者さんから見ればどっちも同じ「看護師さん」。ぶっちゃけ、仕事ができるかどうかに学歴はほぼ関係ないです。これは中で見てる人間として断言できます。新人のころにテキパキ動けるのは、むしろ実習をみっちりやってきた専門卒だったりもする。てか意外とその通りで動けるんだよなー。
違いが出るのは「その先」。大学は学士という学位がつき、保健師や助産師の課程を選べる学校も多く、大学院に進む道も開かれています。専門学校は3年で資格を取って早く働けて、学費も軽い。どちらが上ということではなく、向かう方向が違うだけです。たとえば「24歳で看護師2年目・後輩もいる」状態を選ぶなら専門学校、「23歳で看護師1年目・でも学士と保健師資格も持っている」状態を選ぶなら大学、というイメージ。同じ年齢でも、手にしているものが少し違ってきます。どちらが自分の描く将来に近いかで考えてみてください。
看護大学のメリット
4年でゆとりを持って学べる
専門学校は3年で一人前に仕上げるぶん、スケジュールがとにかくキツい。その点、大学は4年あるので時間にゆとりがあります。一般教養とか研究っぽい視点も学べるし、国試対策の時間も取りやすい。「実習で疲れたあと、ちょっと立ち止まって考える余白がある」——これ、地味だけど4年制の大きな良さです。サークルやバイトをする余裕もある。学生らしい4年を送りたいなら大学ですね。
学士の学位が取れて、将来の選択肢が広い
大学を出ると学士(看護学)という学位がつきます。大学院に行くときや留学で効いてくるのはもちろん、「看護師を辞めたくなったとき」の保険にもなる。看護って命を預かる仕事で、心も体もすり減って辞めていく人が、実際けっこういます。そうなったとき、大卒という肩書きは一般企業への転職でちゃんと武器になる。縁起でもない話に聞こえるかもしれないけど、現場を見てきた身としては、この「逃げ道」の価値は一応知っておいてくだっさい。
保健師・助産師・養護教諭への道がある
多くの大学では、選択制で保健師や助産師の受験資格を狙えます(定員も条件も学校バラバラ)。保健師を取れば養護教諭二種や衛生管理者にもつながったりする。看護師だけじゃなく、地域保健や学校保健にも道が広がるのは大学ならでは。ただし「選択制」がクセモノで、希望者全員が取れるわけじゃない。成績で絞られます。ここは後で詳しく書きます。
初任給と出世、正直どうなの?
病院によりますが、初任給は大卒のほうが月1万円くらい高いことが多い。年にすると12万、長く働けばじわじわ効いてきます。あと、大きい病院だと師長・看護部長クラスに大卒が多いのも、まあ事実です。ただ誤解しないでほしいのは、「大卒なら勝手に出世する」なんてことは全然ないってこと。出世は実力も人柄も人間関係も運も絡む。専門卒で看護部長まで上り詰めた人も、私は何人も知ってます。スタートでちょっと差があるだけ、くらいに思っておくのが正確です。ちなみに専門看護師や認定看護師、院卒などキャリアの中でもステップアップすることが出世のルートだったりもします。
看護大学のデメリット
現場入りが専門学校より1年遅い
当たり前ですが、4年制なので働き始めるのが専門卒より1年遅い。この1年、意外とでかいです。現場の1年は経験としても収入としても大きいので、「とにかく早く一人前になりたい」人にはもどかしく感じるはず。学びの4年を取るか、現場の1年を取るか。ここは価値観の分かれ目ですね。
学費が高い
ここは国公立か私立かで天と地ほど違います。国公立なら4年で約250万、これは専門学校と同じかむしろ安いくらい。でも私立だと4年で約500〜700万。教科書代やユニフォーム代も別でかかる。正直、私立大学の学費はそれなりの覚悟がいります。ただ「国公立は安いけど入試が難しい」というトレードオフがあるのが悩ましいところ。あと、奨学金や病院の修学資金(卒業後その病院で何年か働けばチャラになるやつ)もあるので、金額だけ見て諦めるのは早いです。使える制度は全部洗い出してから判断してください。
入試が難しい
専門学校に比べると、大学はやっぱり入試が難しめ。特に国公立は共通テストが要るし、範囲も広い、倍率も高い。私立でも人気校や医学部併設校はそれなりに対策がいります。過去問・面接・小論文、コツコツ準備するしかないです。逆に言うと、勉強がそこまで得意じゃない人は、無理に大学にこだわらず専門学校という手も全然アリ。
看護専門学校のメリット
3年で資格が取れて、1年早く働ける
専門学校の最大の強みは、なんといっても3年で看護師になれること。大学より1年早く現場に出て、1年早く給料がもらえる。経験も1年多く積める。「早く働いて自立したい」「家にお金を入れたい」という人にとって、この1年は何ものにも代えがたい価値があります。実際、経済的な理由で専門を選ぶ子はすごく多いです。それは全然恥ずかしいことじゃない。
学費が安い
専門学校の学費は3年で約100〜500万。私立大学(500〜700万)と比べたら、もう全然ちがいます。特に公立の看護学校や病院附属の学校は安い。なんでこんなに安いかというと、行政や病院が「看護師が足りないから、学生さん来てくれ」と支援してるからです。要は人手不足の裏返し。受験生からすればありがたい話で、家計の事情で大学は厳しい人でも、専門学校なら現実的に手が届く。お金で進路を諦めなくて済むのは、専門学校の大きな存在意義だと思います。
1年早く働くのでさらに+400万は稼げるので最大1000万近く得する場合も
実習中心で、即戦力として育つ
専門学校は「3年で現場に出せる人を育てる」のが目的なので、とにかく実習と実技が多い。教科書の知識だけじゃなく、現場で実際どう動くかを早くから叩き込まれます。だから新人で入ったとき、わりとすぐ戦力になる。人手不足の現場では即戦力は大歓迎なので、ここは就職の強みです。あと少人数の学校が多くて、先生との距離が近い。面倒見がいいところが多いのも、専門学校の良さですね。クラスの結束が強くて、一生モノの友達ができたりもする。
地元の病院との結びつきが強い
病院附属や医師会立の専門学校は、地元の病院で実習することが多くて、それがそのまま就職につながりやすい。実習でさんざんお世話になって顔も覚えてもらってるので、就職で有利に働くことがあるんです。「地元の、あの病院で働きたい」という目標がはっきりしてる人にとっては、専門学校はかなり理にかなった選び方。ここは大学にはない、専門学校ならではの強みです。
看護専門学校のデメリット
日程が詰まっていて休みにくい
3年に詰め込むぶん、授業も実習もみっちり。1回休むと取り戻すのが大変なので、気軽に早退・欠席しづらい雰囲気はあります。「専門は厳しい」とよく言われるのは、ここ。ただ、これは昔ほどではなくなってきた、というのが正直な実感です。カリキュラムも見直されてきたし、体調が悪けりゃちゃんと休む、バイトもする、という子が普通に増えてます。一昔前の「鬼のようにスパルタ」みたいなイメージは、もう古いかも。とはいえ大学よりは詰まってる、これは確かです。
保健師・助産師は別の進学が必要
専門学校は基本、看護師の資格だけ。保健師や助産師になりたいなら、卒業後にさらに別の養成課程や大学・大学院へ進む必要があります。つまり遠回りになる。「最初から保健師まで取りたい」と決まってる人は、素直に保健師課程のある大学を選んだほうが早いです。ここは進路の目標がはっきりしてるかどうかで変わってきますね。
昇進で差がつくことがある
これも病院次第ですが、昇給や昇進で「大卒との差」を感じる場面が、ゼロとは言いません。特に大学病院だと、上のポジションは大卒が多めだったり。現場のリーダーにはなれても、その先の管理職は…という職場もある。ただ繰り返すけど、専門卒で管理職やってる人もごまんといます。認定看護師・専門看護師みたいに、学歴じゃなく専門性で評価される道もある。どうしても気になるなら、専門を出て働きながら通信制大学で学士を取る、大学に編入する、認定看護師や専門看護師になるという後出しの手もあります。最初に全部決めなくて大丈夫です。
結局どっちを選べばいい? タイプ別の考え方
看護大学が向いている人
こんな人は大学向き。保健師・助産師まで取りたい/いずれ大学院や研究、看護教員も考えてる/大きい病院で管理職まで目指したい/4年かけてじっくりいきたい/「看護師を辞めることになっても大卒の肩書きは持っておきたい」。あてはまるなら大学です。とくに学力に自信があるなら、国公立大学は学費も安くて学位も保健師の道もある、コスパ最強の選択肢。狙えるなら全力で狙う価値あり。
看護専門学校が向いている人
逆にこんな人は専門学校向き。とにかく早く働きたい/学費は1円でも抑えたい/地元の病院で働きたい/机に向かうより手を動かして覚えたい。家庭の事情で4年は厳しい、という人にも、3年・低学費の専門学校は現実的な味方になります。社会人からの再スタート組も、期間も費用も抑えやすい専門学校が向いてることが多い。「早く・安く・地元で」がキーワードなら専門学校です。
ここだけの話、いちばん大事なのは「現役合格」
最後に、これだけは現場の人間として声を大にして言いたい。大学か専門かで悩むより、現役で国家試験に受かることのほうが100倍大事です。第115回(2026年)の看護師国試、新卒の合格率は94.1%。ところが既卒(一度落ちた人など)は32.3%まで落ちます。この数字、衝撃的でしょう。一回つまずくと、二度目はめちゃくちゃ厳しくなるんです。働きながらの勉強は本当にしんどいし、モチベーションも続きにくい。だからこそ学校選びで見てほしいのは、偏差値でも知名度でもなく、「自分に合ってて、4年(3年)ちゃんと通い切れて、国試対策が手厚いか」。そこだけ。途中でリタイアしたら元も子もない。自分がやり抜ける環境かどうか、それを最優先で選んでください。オープンキャンパスでは、在校生がいきいきしているか、先生が学生をどう支えているか、国家試験前にどんなサポートがあるかを、ぜひ自分の目で見てきてください。パンフレットには書かれていない「続けやすさ」が、そこから伝わってきます。
もうひとつ。大学か専門かで一度決めても、人生の途中で進路は変えられます。専門学校で看護師になってから大学に編入する人、働きながら通信制大学で学士を取る人、現場経験を積んでから大学院に進む人もいます。いまの選択がすべてを決めるわけではないので、あまり気負わず、いまの自分に合うほうを選んで大丈夫です。
ぶっちゃけ、いま大学と専門学校どっちが主流?
ちょっと業界の流れも書いておきます。ここ十数年、看護大学はものすごい勢いで増えました。2026年・2027年にも各地で新しい看護学部ができてます。背景には「看護をもっと高度に学ぼう」という流れと、そもそもの大学進学率アップがある。実際、第115回の合格者のうち大卒は45.5%。看護師になる人の、もう半分近くが大卒という時代に入りつつあります。「昔は専門が主流だったのに」と思う人もいるでしょうが、潮目はけっこう変わってきてるんです。
その一方で、専門学校が募集停止、というニュースも増えました。でもこれ、「専門学校はもう要らない」って話じゃないんです。ここ誤解されがち。専門学校はもともと、人の少ない地方とか、病院附属とか、その土地・その病院の事情に合わせて作られてきた。「地元で看護師を育てて地元で働いてもらう」という役割は今も立派に生きてます。数が減ってるのは少子化や統廃合の影響が大きい。地方で地元の医療を支えたい人には、専門学校はこれからも大事な選択肢です。なくなったら、その地域の医療が回らなくなる。そういう学校もちゃんとあるんですよ。
学費をもう少しくわしく見る
4年間・3年間で実際いくらかかる?
学費は進路選びでいちばん現実的な問題かもしれません。もう少し具体的に見ておきましょう。国公立大学は、入学金・授業料をあわせて4年間で約250万円。年間授業料が535,800円程度で、これは私立大学よりずっと安く、専門学校と比べても遜色ありません。学力に自信があれば、国公立大学は「安くて学位も保健師の道もある」という、かなりお得な選択になります。
私立大学は4年間で約500〜700万円が目安です。これに教科書代・ユニフォーム代・実習関連費が加わります。専門学校は3年間で約100〜500万円。公立や病院附属の学校だと、さらに抑えめなところもあります。ざっくり並べると、安い順に「国公立大学・公立専門 ≦ 私立専門 < 私立大学」というイメージです。ただし、これはあくまで目安。同じ私立大学でも学校差は大きいので、必ず志望校の最新情報を確認してください。
奨学金・修学資金をうまく使う
学費が高くても、奨学金や修学資金で負担を軽くできることがあります。日本学生支援機構の奨学金のほか、病院が出す修学資金(卒業後にその病院で一定期間働けば返還が免除される仕組み)が代表的です。都道府県の看護師等修学資金も、地元で働けば返還免除になるものが多いです。社会人なら専門実践教育訓練給付金(最大168万円)が使える学校もあります。「学費が高いから無理」と最初から諦めず、使える制度を一通り調べてみてください。組み合わせ次第で、見える景色がずいぶん変わります。
入試の違いと、準備のしかた
入試の性格も大学と専門学校でだいぶ違います。国公立大学は共通テスト必須で5教科7科目。私立大学は学校ごとに科目バラバラで、推薦や総合型も多い。専門学校は一般入試のほか推薦・社会人入試があって、面接・小論文・基礎学科で選ぶところが多いです。ざっくり言うと、入りやすさは専門学校に分があります。
どっちを受けるにしても、面接と小論文は早めに準備しておくと安心。「なんで看護師になりたいの?」「なんでこの学校?」を自分の言葉で語れるように。これ、入試のためだけじゃないんです。志望動機がしっかりしてる子ほど、しんどい実習を乗り越えられる。逆に「なんとなく」で入ると、つらい時期に心が折れやすい。これは中で何年も見てきての実感です。だから自分の「なぜ」は、入試前にじっくり言葉にしておく価値がありますよ。
看護大学・専門学校に関するよくある質問
Q. 看護大学と専門学校、看護師としての給料は違う?
初任給は大卒のほうが月1万円ほど高め(病院による)。でも専門卒は1年早く働き始めるので、その1年ぶん早く稼げる。+400万だが生涯収入で見ると昇進や勤続年数も絡むので、一概にどっちが得とは言えません。「1年早く稼ぐ」か「月1万円高い」か、好きなほうを取る、くらいの感覚でOKです。正直、そこまで神経質になる差じゃないです。
Q. 専門学校を出てから大学に編入できる?
できます。看護専門学校(3年課程)を卒業すると、大学への編入学資格が得られます。3年次編入で大学に入り、学士を取る人もいます。また通信制大学で働きながら学士を取る方法もあります。「まず専門学校で早く資格を取って働き、あとで学士を取る」というルートも現実的な選択肢です。さらに2026年以降は専修学校の制度改正で、大学・大学院への進学ルートがより整備される方向にあります。
Q. 保健師や助産師になりたい場合はどっち?
保健師・助産師を目指すなら、基本的に看護大学が近道です。多くの看護大学が選択制で保健師課程を持ち、助産師課程を持つ大学もあります。専門学校は原則、看護師資格のみなので、保健師・助産師になるには卒業後に別途、養成課程へ進む必要があります。ただし大学でも保健師・助産師は選択制・定員制のことが多く、入学すれば全員取れるわけではない点には注意してください。一部、卒業で全員が保健師受験資格を得られる大学もあります。
Q. 社会人から看護師を目指すなら?
社会人からの場合、期間と費用の面で専門学校(3年)のほうが負担を抑えやすいことが多いです。専門実践教育訓練給付金(雇用保険の加入歴2年以上で最大168万円)の対象になる学校なら、学費負担をさらに減らせます。多くの看護学校が社会人入試を実施していますし、前職の経験は患者さんやご家族と接するときに必ず生きてきます。年齢を理由に諦める必要はありません。
Q. 合格率100%の学校は本当にすごい?
これ、ちょっと裏側の話をします。合格率の高さは安心材料のひとつではあるんですが、数字にはカラクリがある。学校の中には、受かる見込みのない学生を国試に出願させない運用をしているところがあるんです。そうすると、見かけの合格率はピカピカに高く出る。でも実態は「途中で受験すらさせてもらえなかった人」が消えてるだけ。だから本当に見るべきは「入学した人のうち、何人がちゃんと看護師になれたか」。可能なら、合格率だけじゃなく入学者数に対する卒業・合格の割合や、ここ数年の推移も見てください。そこまで見られたら、かなり実態に近づけます。パンフの「合格率100%!」だけで飛びつかないこと。
Q. 大学と専門学校で、実習の内容は違う?
実習で行うこと自体(病院での臨地実習)に大きな差はありません。どちらも病棟に出て、患者さんを受け持って看護を学びます。違いは時間配分です。専門学校は3年で資格を取るぶん、実習の密度が濃く、early(早い学年)から実践に入る傾向。大学は4年あるので、理論を学んでから実習に進むなど、ゆとりを持った組み方がされることが多いです。どちらが良いというより、「詰めて実践的に」か「段階的にじっくり」かの違いと考えるといいでしょう。
Q. 高校の成績があまり良くないけど看護師になれる?
なれます。専門学校は大学より入りやすい傾向があり、推薦入試や社会人入試など多様な入口があります。大切なのは入学後にコツコツ続けられること。看護の勉強は高校の成績そのものより、地道に積み重ねる姿勢が効いてきます。ただし国家試験という関門があるので、入学後はしっかり勉強する覚悟は必要です。入りやすさだけで選ばず、国家試験の対策が手厚い学校か、最後まで通える環境かを見てください。
Q. 結局、就職で不利になるのはどっち?
就職そのもので「専門卒だから不利」ということは、ほとんどありません。看護師は人手不足なので、大卒・専門卒どちらも就職先には困りにくいのが実情です。むしろ専門学校は地元病院との結びつきが強く、就職に有利な面もあります。差が出るとすれば、入職後の昇進や、大学病院など一部の職場での扱いです。そこも認定看護師などの専門資格や経験でカバーできます。「就職できるか」より「入ったあとどう働きたいか」で考えるのがおすすめです。
まとめ
看護大学と看護専門学校は、取れる看護師資格こそ同じですが、年数・学費・学位・その後の広がりが違います。大学は4年で学士・保健師や助産師の道・進学の可能性が開け、専門学校は3年で資格が取れて学費が軽く、地元就職に強い。どちらが優れているということはなく、あなたが何を大事にするかで答えが変わります。
看護師として長く現場で働きたい、管理職までは望まず自分や家庭を大切にしたいなら、専門学校という選択がしっくりきます。出世も視野に入れたい、保健師まで取りたい、看護師を辞めても困らないようにしておきたいなら、大学が向いています。そして大学でも専門でも、いちばん大事なのは現役で国家試験に受かること。自分が最後まで通い切れる環境を選んでください。
まずは気になる学校の資料を取り寄せて、オープンキャンパスで実際の空気を感じてみるのがおすすめです。パンフレットの数字だけではわからない校舎の雰囲気や先生の人柄は、足を運んでみて初めてわかります。気になる学校が複数あるなら、まとめて資料請求して見くらべると、自分に合う一校が見えやすくなります。都道府県別の偏差値・学費・国試合格率は、当サイトの各記事で現役職員の視点からまとめています。あわせて参考にしてください。看護師を目指すあなたの一歩を、心から応援しています。
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